日経より
IBM、次世代型銀行システムを日本に先行投入
 IBMは2004年末をメドに、金融商品に応じて迅速に変更可能な銀行システムを日本に先行投入する。預金や住宅ローンなど商品ごとに必要な応用ソフトを、市販ソフトの組み合わせで設計する方式を採用。現在は約半年かかる商品開発を1カ月前後に短縮できるという。富士通など国内勢も新システムを開発。「第三次オンライン」の後継システムを巡り、受注競争が本格化する。
 「次世代金融サービスシステム(NeFIS)」は、日本IBMを通じて邦銀への販売実績を重ねたうえで、米国などでも販売する。同システムは本店の資金管理を担う勘定系システムや店舗のシステムまで、金融業務に必要なすべての分野を網羅する。商品やサービスのデータ処理を実行する市販の応用ソフトに共通する基本的な機能を組み合わせる。預金金利を設定したり口座・名義の管理や、ローン商品で返済額を自動的に引き落とす機能を選択。IBMは低価格の部品ソフトとして、銀行に供給する。各部品の活用により、一つの応用ソフトで数万―数十万行に上るプログラム作業量を従来の4分の1程度に効率化できる。これにより普及型の金融商品を1カ月程度の準備期間で断続的に投入できる。