天候リスクヘッジ

昨日、WBSで天候ビジネスというタイトルの特集があった。就職活動で回っていた金融企業の一部で、天候デリバティブというものが流行っているということを聞いていたので本当に流行っているんだと興味を持った。
天候リスク(有難くない天候の為に、被害を被る危険性)をヘッジ(回避)するものには、2種類ある。予防と保険である。予防の話では落雷による被害をなくす為に落雷予報なるサービスをしたり、霜の被害を抑える為に霜予報をしたりという企業が紹介されていた。独自の調査システムで天候を綿密に予測しているようだった。あらかじめ起こるとわかっていれば対処の仕様があるし、被害額より予報サービスのコスト+対処コストははるかに少なくすむということだ。
一方、天候デリバティブは保険の役割を果たす。納豆は気温が上がると売上げが落ちる。そのリスクをヘッジするデリバティブ金融派生商品)が、気温が上がると返済額が割引されるローンだった。納豆工場をこのローンで建てると気温上昇のため納豆の売上げが落ちたとしても施設のコストが割引されるので利益の減少を和らげることが出来る。
最後に感心したのがコメントだった。ローンを含めた商品のプライシングはヒストリカルデータに基づいたものだと思っていたが、「温暖化も考慮にいれてプライシングすることが大事だと思います」と言っていた。なるほど天候デリバティブヒストリカルのみならず、天候そのものを見てプライシングをしなくてはいけないということだ。大袈裟だが、より天候の研究がビジネスに貢献するようになるのだと思った。